Scrothing Pictureについて
コンセプト
Scrothing Pictureは、スクロール(巻物)、クローシング(生地・着物)、ピクチャー(絵画・写真)を組み合わせた造語で「スクロージング・ピクチャー」と読みます。
私たちは、伝統的な美しさと現代的な感性を融合させ、掛軸文化の新しい可能性を追求し、掛軸は誰でも気軽に楽しめるもの、と感じられる機会や文化を創出していきたいと考えています。Scrothing Pictureを通じて、掛軸が身近な存在となり、多くの人々に愛される文化へと発展することを目指します。
そして、私たちのオリジナル掛軸によって、みなさんの大切な思い出や物語を紡ぐお手伝いをすること、リビングや書斎、様々な空間に、あなたの大切な思い出や想いを彩り、あなたのライフスタイルを彩る事を願っています。
※この企画は表装のプロである株式会社マスミ東京や着付け師、プロのヘアメイクなど各分野の専門家に協力、バックアップしていただいております。
掛軸とは
掛軸の歴史など
掛軸とは、書や絵画を裂と言われる生地で表装したものです。掛軸は、飛鳥時代頃に中国から日本へ仏教とともに伝わり、仏画や経典を飾るために使用されるようになりました。
特に掛軸文化が発展したのは鎌倉時代から室町時代です。
日本独自の室内様式である遊空間「床の間」が設置されたことにより、その場に合う装飾品として表具の形態が作られていきます。
江戸時代には、浮世絵など大衆文化の影響を受け、庶民にも広く親しまれるようになり、西陣など有名な織物産地ではたくさんの素晴らしい織物が生まれました。
明治時代以降は裂地は表装用の裂地=表装裂として織られるようになってきます。
また、西洋美術の影響を受けながらも、日本画としての独自性を確立し、茶道によって掛け軸を掛け換える慣習ができあがり、日本人の生活に根付いていきました。
しかし、明治・大正時代を経て昭和・平成時代になると、住宅様式が西洋化し、床の間のある住宅が減少したことで、掛軸の利用も減少し始めます。
現在の状況
掛軸は、日本の伝統文化を代表する芸術作品のひとつとして、その価値が見直されつつあります。
現代のライフスタイルに合わせたモダンなデザインや、現代美術を取り入れた作品など、新たな可能性を模索する動きも活発です。
しかし、その一方で、表装に関わる職人の高齢化と後継者不足が深刻な問題となっており、伝統的な技法や知識が失われつつあります。
例えば、表装裂地の製作には、図案設計から糸の染色、織り上げまで、数多くの工程と高度な技術が求められます。
一つの裂地を作るために、何千、何万本もの糸を必要とするなど、非常に手間のかかる作業が数多く存在します。
しかし、これらの工程を担う熟練の職人が減少しており、高品質な裂地を安定的に供給することが困難な状況です。
中心地と言える京都の表具屋の数も、10年前と比べて半減しているといった状況となっています。
他に、日本では床の間の減少などで伝統的な掛軸だと使用しづらいなどの問題もあり、掛軸そのものが使用されづらい状況になっています。
掛軸は、単なる美術品ではなく、日本の歴史や文化を伝える重要な文化財です。
この状況を放置すれば、日本の伝統文化の多様性が失われ、私たちの文化的な豊かさが損なわれる恐れがあると私たちは考えています。
これから
危機的な状況を打開するために、若手職人の育成や、伝統工芸の継承を目指す取り組みが、各地で行われています。
また、伝統的な技法を活かしながら、現代の生活に合うような新たな掛け軸を生み出す試みも注目されています。
その中で私たちの企画「Scrothing Picture」は、AI技術を活用したパーソナライズされたデザインと、美しい本物の裂地、伝統的な技法を制作キット化するなど、現代の人々の暮らしに寄り添い、気軽に楽しめるものとして提供することで、みなさんが掛軸を触れる機会を増やしていきたいと考えています。
これからも日々研究や開発を重ね、掛け軸が単なる美術品ではなく、自分だけの物語を紡ぐことができるパーソナルなアイテムとして、現代の暮らしに根付いていくことを目指してまいります。
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